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2026/9/8
変革を担う5つの現場—各団体ショートプレゼン【2026年2月17日開催「社会変革人材フォーラム」レポート②】

青山社中、パブリックミーツイノベーション、スマートシティインスティテュート、福岡地域戦略推進協議会(FDC)、プロトタイプ政策研究所の5団体が共催した「5団体連携イベント」(2026年2月17日)では、全体の司会進行と小泉誠氏(FDCフェロー・当研究所研究会メンバー)による話題提供に続き、5団体がそれぞれの活動を紹介するショートプレゼンテーションを行いました。本記事はその議事録(要旨)です。また、本議事録に記載されている情報等はイベント開催時(2026年2月17日)現在のものです。
▼本イベントの詳細は以下からご覧ください
https://policy-ri.jp/news/260217_event
青山社中(朝比奈氏)
朝比奈 本日のキーワードは変革とコミュニティであり、自分の言葉でいえば「始動力」だ。リーダーシップは日本語で「指導力」と訳されることが多いが、しっくりこない。日本語で表現するなら「始動力」と「コミュニティをどうつくるか」が重要だと考えている。
経済産業省に14年ほど在籍していた経験からいうと、現在の高市政権には変革力とコミュニティの両方がある程度備わっているように見える。官邸には経産省出身者が多く、過去30年の反省と失敗を踏まえて相当踏み込んだ改革をしようとしている。うまくいくかは未知数だが、変革人材を育て、コミュニティで束になって進めようという動きがある。
青山社中でも、リーダーを育てるリーダー塾や公共政策学校を運営しており、変革とコミュニティという文脈でいくつかの実例が生まれている。霞が関改革に携わっていた頃のメンバーや、ハーバード・ケネディスクールの同窓会なども含め、変革をともにする人材とコミュニティが今後の鍵になる。

ハーバード・ケネディスクールで学んでいた当時、リーダーシップにはまったく関心がなかったが、エズラ・ボーゲル氏らと親交を得た機会でもあった。当時の看板教授だったロナルド・ハイフェッツの理論をあえて乱暴にいえば「アダプティブリーダーシップ」であると思う。ただし、「アダプティブリーダーシップ」は日本語には訳しにくい。「適応的リーダーシップ」といってもわかりにくいため、その対義語であるテクニカルリーダーシップから考えると理解しやすい。
テクニカルとは医師的なアプローチであり、胃が悪ければ胃薬、心臓が悪ければ心臓病の薬というように対症療法的だ。一方アダプティブは、毎日運動する、食事の時間を見直すといった体質改善的なアプローチであり、薬を飲むより実行が難しい。漢方薬と西洋医学の違いに近い。
アダプティブなアプローチは重要だが、乱暴にいえば政治はあまり日本を変えられない。マーケットや国民からの財政規律・減税・防衛費増額といった圧力に応える政治は基本的にテクニカルアプローチにとどまらざるを得ない。日本を大きく成長させ社会を良くしていくアダプティブなアプローチは技術論に終始しては実現できず、だからこそ自分にできるアダプティブアプローチとしてリーダー塾を運営し、人材を育てている。
通常の塾が「公務員になれます」「英語力が伸びます」といったテクニカルなアプローチを掲げるのに対し、青山社中のリーダー塾では「何が手に入るのか」という問い自体が成立しない。1年間の集中講義だが、リーダーシップを学ぶというよりも、答えを明示せず、自分で考えてもらうことが重要だと思っている。
かつて日本は「勉強」ではなく「学問」をしていた。学問とは問いを学ぶことであり、いつから答えを学ぶ「勉強」に変わったのかを問い直したい。リーダー塾はもう一度学問をする場だ。歴史は繰り返さないが韻を踏むといわれるように、江戸時代の松下村塾や札幌農学校のクラーク博士の教育とも通じるところがある。
リーダー塾は政治家だけでなくビジネスパーソンも多く学んでおり、例えば某ビジネスホテルの社長で女性支配人比率89%を実現した人物なども輩出している。様々な分野でリーダーシップが発揮される場になっている。
我々の活動の柱は教育、地域、政策づくり、そして日本と世界のつながりの4つであり、これが今の日本社会を良くするアダプティブアプローチだと考えている。
パブリックミーツイノベーション(石山氏)
石山 パブリックミーツイノベーション(PMI)を運営している。新卒でリクルートに入社後、クラウドワークスの経営企画でIR業務に携わる中で業界団体との折衝を担うようになった。ライドシェアや民泊などスタートアップが新しいイノベーションを生む一方で様々な規制に直面する状況の中、スタートアップの経営者自身がルールメイキングに関与できていないという課題意識を持った。
官僚でも弁護士でもない自分自身がどうルールメイキングに関わればよいのかという課題感もあった。ほとんどのスタートアップにはロビイング人材がゼロという現状があり、この領域に人を増やすため、PMIではルールメイキングを学ぶ学校事業や、官僚と民間をつなぐ事業を行っている。広報やマーケティングの教科書は書店に並ぶが、ルールメイキングの教科書はほとんどなく、政治家や霞が関との交渉、メディアを通じた世論形成のノウハウは属人化している。社会を変えたいと考える人が誰でも学べる市場をつくりたいというのがPMI立ち上げの動機だ。

現在、特に40歳以下のイノベーションリーダーに重点を置いたスクールを展開している。また、資本主義や民主主義とは何かという根本から柔軟に考えられる国家公務員も必要と考え、コミュニティ事業も行っている。さらに、クライアントワークを行わない公平中立なシンクタンクが日本には少なく資金も集まりにくいという課題感、シルバー民主主義の中で若者の声を政策に反映するシンクタンクが存在しないという課題感から、シンクタンク事業も運営している。
2026年5月には、より踏み込んだ半年間の実践プログラム「PMIルールメイキングアカデミー」を開始する予定だ。コロナ禍に始まり4期で約400名の卒業生を輩出してきたスクールを、フィールドワークやディスカッションを強化した内容に発展させる。政策形成プロセスや永田町の論理を民間のビジネスパーソンが知る機会はほとんどなく、これを民主化していきたい。
スマートシティインスティテュート(工藤氏・南雲氏)
工藤 スマートシティインスティテュートは、スマートシティとウェルビーイング指標を強みとし、住民のウェルビーイング向上を目標に掲げている。設立された約7年前、スマートシティはバズワードで、ドローン・アプリ・地域通貨といった華やかな取り組みが目立った時代だった。当団体は日本経済新聞社と三菱UFJリサーチ&コンサルティングが立ち上げ、会員向けアンケートを実施したところ、各自治体から「市民参加」というキーワードが挙がり、日本のスマートシティでは市民参加が中心部分で欠落しているという結果が出た。デジタル連携基盤の構築やマネタイズが進まないという課題も見えた。
こうした課題意識のもと、代表理事の南雲が市民とデジタルをつなぐという問題意識から文献調査等を重ね、ウェルビーイング指標を構築し、まちづくりの政策デザインに活用する研修プログラムを整備してきた。

ウェルビーイング指標は主観データのアンケート調査とオープンデータを組み合わせ、因子ごとに偏差値の形で数値化することで、街の強み・課題を可視化するものだ。当初24団体だった活用団体は、2026年1月時点で244団体まで拡大しており、北海道、静岡県、和歌山県などで活用が多い。
研修プログラムはOASIS研修とシティリージョンマッププログラムの2体系からなる。シティリージョンマッププログラムは4年間継続しており、2026年2月上旬には第4回の修了式を終え、延べ修了者は213名(民間、省庁、自治体、学生など)にのぼる。
OASIS研修は6プログラムからなり、政策デザインと指標・システムデザインのダブルループを回す形で実施しており、延べ修了者は658名だ。
新たに、オンラインプログラム「ウェルビーイングシティビジョン」と、2年間のマスタープログラム「ヒューマンランドスケープゼミ」の2つを立ち上げようとしている。
日本経済新聞社と連携し、大手町の日経ホールでの政策提言やオンライン・紙面での発信も行っている。海外では、スペイン・バルセロナのスマートシティエキスポで4年連続ジャパンパビリオンを主催し、国土交通省のPLATEAUなど日本のスマートシティの取り組みを発信している。
福岡地域戦略推進協議会(片田江氏)
片田江 冒頭、フェローの小泉が人材プロジェクトで議論してきた内容と示唆を紹介したが、その前提としてFDCがどのような団体で、どのような狙いと位置づけで人材プロジェクトに取り組んできたかを紹介したい。
FDCは正式名称を福岡地域戦略推進協議会といい、福岡地域の戦略を立て、実現まで一貫して行う産官学民一体のThink&Doタンクを標榜している。福岡市を中心とする17市町が国際競争力を強化し、グローバル化の中で存在感を発揮できるよう、産学官が一体となって戦略を実行に移し、九州・日本の発展に貢献することを目的として設立された。会員組織であり、行政・企業・大学・市民など約240の会員が参画している。

福岡は東アジアとの距離の近さをポテンシャルとし、東アジアのビジネスハブとなる地域の将来像を掲げ、行政・企業・会員とともに必要なアクションを実行している。
具体的には、会員が主体となって事業を生み出すプラットフォームとして、産学官民で取り組むべき地域 の方向性を定める部会と、民間事業を個別に支援するFLaP(フラップ)の2つの軸で、ビジネス開発と地域成長を目指す場づくりを行っている。まちづくりのソフト・ハード両面や福岡のポジショニングの検討から、実証・研究の場の提供、個別の民間事業の事業化支援まで担っており、単独の企業では取り組みにくい挑戦を「福岡地域」という主語のもとで可能にしている。
FDCが果たしたい役割はリエゾンだ。産学官民、特に官と民では意思決定プロセスも目標設定もコミットメントも時間軸も異なるが、これをアセスメントし意思疎通を促すことで官の投資と民の投資を連動させ、少ないリソースでも新たな活力を生むビジネスの橋渡しを目指している。FDCが翻訳のような役割で情報・ナレッジをつなぎ円滑なコミュニケーションを生むことで、価値の増幅・向上や多様性の確保につなげ、福岡の東アジアビジネスハブという地域戦略を実行に移していく。
ビジネスエコシステムの充実には人材が不可欠であるという観点から、2025年度は、人材プロジェクトを立ち上げ半年間議論してきた。福岡地域として必要な人材像のコンセンサスを得ることに加え、日本全体で起きている社会・産業構造の変化への答えを福岡なりに導き出せれば、それ自体が福岡の競争力になるという狙いもあった。
議論の結論は小泉が紹介した通りだが、半年間にわたり有識者から人材を考える視点・論点を得て、まとめたものだ。今後は日本全体への発信と並行し、福岡としての人材確保・育成の仕組みづくりを検討していきたい。
マクロの視点、マクロとミクロをつなぐ視点をどう関係づけて解くかという議論の中で、FDCがリエゾンとして持つ機能の新しい価値を実感するとともに、部会やFLaPという事業創出のプラットフォームがプレイグラウンドとしての可能性を秘めていると感じている。FDCのプラットフォームを一層生かし、福岡の競争力を高める人材の取り組みを進めていきたい。
プロトタイプ政策研究所(落合氏)
落合 当研究所は本日紹介のあった各団体と比べると2022年設立と活動歴は浅いものの、本日登壇の各団体は、人材育成、ルールメイキング、社会実装、地域での実践など、それぞれの形で社会変革に取り組む団体だ。
各団体とは以前から関係があり、青山社中からは朝比奈氏、パブリックミーツイノベーションからは本日欠席のもう1名の代表理事である南氏、スマートシティインスティテュートからは南雲氏、FDCからは片田江氏に、それぞれ当研究所の有識者メンバーとして参画いただいている。小泉氏は当研究所設立のきっかけとなった人物であり、経済産業省時代に主宰していた検討会のメンバーがあまりに有意義な検討ができ、解散させるのはもったいないという発想から研究所が生まれた。小泉氏がクロス人材について語っていたが、自分にとって小泉氏自身が大きなクロス人材だった。本日イベントに参加している日本総合研究所の東氏も、気づけば研究所メンバーとして活躍している。

政策提言活動については、技術や社会構造の変化を踏まえると、「学術的にこれが良い制度だ」、「規制改革を対決型で進める」、「事前規制から事後規制へ」、といった理論的な言葉だけでは物事は動かないと実感してきた。本日午前も別の研究所メンバーとNBL誌で、法令の解釈が不明確に場合の事業活動が経営判断として法律上許容されるかという議論を行っていたが、目の前の当事者が「この制度なら動いてもよい」「この論点なら議論してもよい」と腹落ちして初めて議論が前に進む。90年代・2000年代・2010年代の規制改革を担った先輩方の話を聞いてきたが、それだけでは十分でないと考え、実務的にどう進めるかを模索してきた。
供給制約社会における規制改革の考え方や、EBPMの促進など政策形成に関する意見を発信してきており、2026年2月中に調整がつけば国際標準化と規制改革についても発信する予定だ。規制改革は「言われてやらされる」形では動かず、DXやGXも同様で、お題目として押し付けられると当事者は動かない。合理的なものだと自ら見出してもらうことが重要であり、現政権のもとで成長戦略と規制・政策をつなぐ議論を用意しているところだ。
こうした議論は直近では地域でも行っており、日本総研の東氏らと札幌や福岡で議論を重ねてきた。議論を突き詰めると、変革はルールの話だけでなく組織や人が変わらなければ実現しないという結論にたどり着く。総理へのペーパーでも規制改革を論じたつもりが、後段では公務員制度改革の話になっていた。組織や人が変わらなければ良い取り組みにはならないと考え、学生向けの人材教育として京都大学や東京大学でワークショップを行っている。また京都大学の稲谷氏とともにAIを開発し人工知能学会に提出するなど、法律事務所らしくない取り組みも面白いと考えて進めている。
制度やルールの議論から始まったが、実装を進めるには地域からのアプローチが有効だと考え、FDCなど各地域の関係者と議論を重ねてきた。変えていく中心にあるのはルールやお題目ではなく人であり、小泉氏が福岡で進めている取り組みに全面的に協力したいという思いから、本日の企画に至った。
この記事に関連する研究会メンバー及び研究員
落合 孝文
渥美坂井法律事務所・外国法共同事業
シニアパートナー 弁護士/第二東京弁護士会所属
慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科特別招聘教授
プロフィール
小泉 誠
デジタルリテラシー協議会 事務局/福岡地域戦略推進協議会(FDC)フェロー/一般社団法人Q-STAR 量子スキル標準策定委員 主査/慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究所 研究員
プロフィール
朝比奈 一郎
青山社中株式会社 筆頭代表CEO
福井県立大学 客員教授/ビジネス・ブレークスルー大学大学院 客員教授/ケネディスクール日本人同窓会 理事
プロフィール
片田江 由佳
MINGLE design lab 代表/福岡地域戦略推進協議会(FDC)ディレクター/福岡ピクニッククラブ 共同主宰/シビックプライド研究会 メンバー
プロフィール
石山 アンジュ
一般社団法人Public Meets Innovation代表理事/一般社団法人シェアリングエコノミー協会 代表理事/株式会社パブリックボーダーズ 代表取締役
プロフィール
南雲 岳彦
一般社団法人スマートシティ・インスティテュート代表理事/三菱UFJリサーチ&コンサルティング 専務執行役員/慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科特別招聘教授/京都大学経営管理大学院客員教授
プロフィール
その他の参加者
工藤一成氏(スマートシティインスティテュート専務理事)
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2026/9/8
変革を担う5つの現場—各団体ショートプレゼン【2026年2月17日開催「社会変革人材フォーラム」レポート②】
青山社中、パブリックミーツイノベーション、スマートシティインスティテュート、福岡地域戦略推進協議会(FDC)、プロトタイプ政策研究所の5団体が共催した「5団体連携イベント」(2026年2月17日)では、全体の司会進行と小泉誠氏(FDCフェロー・当研究所研究会メンバー)による話題提供に続き、5団体がそれぞれの活動を紹介するショートプレゼンテーションを行いました。本記事はその議事録(要旨)です。また、本議事録に記載されている情報等はイベント開催時(2026年2月17日)現在のものです。

2026/8/28
組織と人材の「共犯関係」を解く —アダプティブトランスフォーメーションという視点 【2026年2月17日開催「社会変革人材フォーラム」レポート①】
青山社中、パブリックミーツイノベーション、スマートシティインスティテュート、福岡地域戦略推進協議会(FDC)、プロトタイプ政策研究所の5団体は、2026年2月17日に『ルールメイキング・公民連携のリーダーが集結 「社会変革人材フォーラム」」を開催しました。同イベントでは、FDCフェローでありプロトタイプ政策研究所の研究会メンバーでもある小泉誠氏が全体の司会進行を務め、人材と組織の変革をテーマに話題提供を行いました。本記事は、小泉誠氏による話題提供の議事録(要旨)です。

2026/7/14
「ウェルビーイング」と都市経営の未来【南雲岳彦/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
金融機関経営の最前線からまちづくりへー日本のまちづくりにおいて「都市経営」の視点が不足していると指摘するのは一般社団法人スマートシティ・インスティテュート代表理事、三菱UFJリサーチ&コンサルティング専務執行役員、慶應義塾大学大学院特別招聘教授/ 京都大学大学院客員教授で、プロトタイプ政策研究所研究会メンバーの南雲岳彦先生です。産官学民の壁を越え、市民の幸福である「ウェルビーイング」を実現するために、独自の指標開発や人材育成に尽力されています。本インタビューでは、激動の金融業界での壮絶な経験からスマートシティ分野への転身の背景、全国各地での成功事例、そして地域から月面まで広がる4つの未来の都市モデルについて、ビジネスと政策の両面に精通する南雲先生に迫ります。

2026/6/5
政策提言だけではない。社会変革に必要な3つのアプローチ【小泉美果/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
「日本で働くこと、働き続けることに不安に感じている学生が多くいる。誰もが自分らしい人生を歩んでいけると感じられる社会の雰囲気を作っていかなくてはならない」。そうお話いただいたのは、プロトタイプ政策研究所の研究会メンバーであり、フリー株式会社でプロダクトマネージャーなどの職に就きながら慶應義塾大学で特別招聘講師を務める小泉美果さんです。現代日本の閉塞感を打ち破り、社会を変革させるためのアプローチ方法や、そうした活動のきっかけとなる原体験について聞きました。

2026/6/1
「守り」の先にある、社会を動かす「実践」へ。企業法務とルールメイキングの新たな役割 【渡部友一郎/プロトタイプ政策研究所 メンバーインタビュー】
スタートアップをはじめとする変化の激しい環境において、法律家にはリスクを分析する「助言者」としての役割に加え、共に解決策を見出す「実践者」としての姿勢が求められています。今回は、企業内弁護士として法務・公共政策の両面で活躍されている渡部友一郎さんにインタビュー。ご自身の公共政策との出会いや、法務と公共政策が連携することで生まれる「社会実装」の可能性についてお話を伺いました。

2026/4/22
デジタル時代の法と社会を再設計するー2025年11月29日開催「学生向けデジタル法政策ワークショップ」レポート
2025年11月29日(土)、京都大学大学院法学研究科附属法政策共同研究センターと当研究所(渥美坂井法律事務所プロトタイプ政策研究所)の共催(後援:東京大学大学院法学政治学研究科附属法・政治デザインセンター)により、「学生向けデジタル法政策ワークショップ」が京都大学法経本館にて開催されました。

2026/3/23
地域戦略と変革人材:北海道と福岡の対比から見る日本の未来ー2025年9月12日北海道大学共催シンポジウムレポート
2025年9月12日、北海道大学にて「北海道・札幌のグランドデザインを考える」シンポジウムを開催しました。本シンポジウムでは、地方創生の新たな展開や地域のポテンシャルをめぐり、「地方創生2.0」など政府政策の動向、地方創生の取り組みが官民ともに活発な福岡の事例、そして地方創生の取り組みを加速させるにあたり、北海道の地理的優位性をはじめとする大きな可能性について活発な議論が行われました。以下に要旨をまとめます。

2026/3/17
AI、データ時代のルール設計・政策のあり方ー2025年プロトタイプ政策研究所全体会合レポート
プロトタイプ政策研究所の2025年全体会合(2025年12月4日開催)では、所長の落合から政策提言等の成果が報告され、続いて各メンバーが2025年に取り組んだテーマと課題感を持ち寄った。AIが人の関与なしに動く局面の責任設計、法務・リーガルテックの変化、観光・教育・地域人材といった分野別課題、政策形成プロセスの刷新など、横断的な視点で「次に何を描くか」を掘り下げた。本記事はこれらの議論の一部を整理したレポートである。

2026/2/24
DX時代の統治システムと人材論-2025年9月12日開催NoMaps「DX時代の統治システムをマップする」レポート
デジタルトランスフォーメーション(DX)は、ビジネス領域だけでなく、社会の基盤である統治システムのあり方そのものの変革を促す存在になりえるか―2025年9月に開催された「NoMaps Government」におけるセッション「DX時代の統治システムをマップする」は、日本の統治構造と、それを支え、あるいは変革していく人材のあり方を検討する場となった。プロトタイプ政策研究所のメンバーの議論の要旨をご紹介する。

2025/12/8
「行政のデジタル化」の最大の障壁とは?【松尾剛行/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
行政のデジタル化に向けた取り組みが全国で進められていますが、法制度や人材面など様々なハードルも存在しています。そんな中、法務の専門家として実務と制度設計の両面から支援を行っているのが、弁護士でプロトタイプ政策研究所のメンバーでもある松尾剛行先生です。本インタビューでは、行政DXの実情や課題、生成AI時代の人材育成について伺いました。

2025/10/31
ジェネリック医薬品供給問題について
Newsletter 渥美坂井法律事務所・外国法共同事業 プロトタイプ政策研究所 2025年10月31日

2025/10/16
プライバシー保護vs.データ利活用 幸福追求権を最大化する制度設計とは
デジタル社会の進展に伴い、データ利活用は社会全体のウェルビーイング向上に不可欠な要素となっています。しかし、同時に個人情報保護の重要性も増しており、両者のバランスをどのように取るかが喫緊の課題です。プロトタイプ政策研究所では、研究会メンバーの瀧、稲谷、クロサカ(本対談記事の発言順)が、所長の落合をファシリテーターとしてこのテーマにつき議論しました。特に稲谷が去る2025年1月21日に開催された内閣官房デジタル行財政改革会議に提出した意見書をもとに、データ利活用とプライバシー保護の未来、幸福の定義や国家の義務について議論します。

2025/2/20
DX、国家戦略特区、地域活性化―「札幌市の可能性」トークセッションレポート
プロトタイプ政策研究所所長の落合孝文、研究会メンバーのクロサカタツヤ、東博暢が2025年1月30日(木)に行われた札幌市の職員等を対象とした勉強会に登壇しました。同イベントには、福岡地域戦略推進協議会事務局長の石丸修平氏、札幌市まちづくり政策局長の浅村晋彦氏も参加し、デジタル化、国家戦略特区など、地域活性化に関する様々なテーマで議論が展開されました。以下はその要旨です。

2025/1/14
社会のフレームをより良くする橋渡しを【プロトタイプ政策研究所所長落合孝文インタビュー】
「弁護士として日々の業務に真剣に取り組み、目の前の事案の解決で社会に貢献するのはやりがいがあります。ただ、個別の事案ごとではどうしようもなく、社会のフレームが悪かったら抗うことは難しい場合もあると思っています。」と話すのはプロトタイプ政策研究所所長の落合孝文です。様々な分野の専門家たちが集まって社会課題を議論し政策提言を行う団体であるプロトタイプ政策研究所の立ち上げの理由や、運営する上での信念や思い、世の中に提供したい価値を語りました。

2025/1/10
2024年プロトタイプ政策研究所全体会合の報告
プロトタイプ政策研究所の2024年の活動を総括する全体会合が12月13日に開かれました。政策提言活動をはじめ、社会課題を解決するため2024年に行った活動を振り返り、2025年に向けどのような活動を行っていくか議論しました。

2025/1/8
マッチング理論とマーケットデザインを日本の社会課題解決の糸口に【小島武仁/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
東京大学マーケットデザインセンターのセンター長を務める小島武仁先生は、プロトタイプ政策研究所のメンバーとしてもご活躍されています。「17年ぶりに日本に帰国し、将来への不安や悲観の声を多く聞くようになりました。住む者としては少し残念ですが、研究者としては制度設計や政策を通じ解決策を提案できる領域であり、大きなやりがいを感じます。」と話す小島先生に、ご自身の研究やプロトタイプ政策研究所の魅力について伺いました。

2024/12/10
地方自治、準公共データ、デジタル庁、当研究所の意義などについての議論【プロトタイプ政策研究所因島合宿レポート(2024年7月6日)】
プロトタイプ政策研究所は去る2024年7月5・6日に広島県の因島にて、合宿を行いました。合宿では、様々な社会課題に対して活発な議論がなされました。本記事は2日目の議論の議事録(要旨)です。

2024/12/10
人口減少社会での規制改革メモ【プロトタイプ政策研究所因島合宿レポート(2024年7月5日)】
プロトタイプ政策研究所は去る2024年7月5・6日に広島県の因島にて、合宿を行いました。合宿では、様々な社会課題に対して活発な議論がなされました。本記事は1日目の議論の議事録(要旨)です。

2024/11/8
24年7月20日開催 「法の支配のデジタル化~Agile Governance、Data Free Flow with Trust、Value of Statstical Life、Regulatory Sandbox~」シンポジウムレポート
「法の支配のデジタル化~Agile Govenrnance、Data Free Flow with Trust、Value of Statstical Life、Regulatory Sandbox~」シンポジウムは、京都大学法政策共同研究センター・プロトタイプ政策研究所の共催、東京大学先端ビジネスロー国際卓越大学院プログラムの協賛により2024年7月20日に開催しました。各セッションにおいては、各分野の第一線の専門家(以下、プログラム順)より、それぞれの立場からの報告を行った上で、対談を行いました。

2024/11/5
2024年7月16日開催「規制改革に関する日英意見交換会」レポート
2024年7月16日(火)に「規制改革に関する日英意見交換会」を開催し、プロトタイプ政策研究所からは所長落合孝文、メンバーの稲谷龍彦、羽深宏樹が登壇しました。

2024/10/2
デジタル時代に即したルール作りは今のルールを疑うこと【羽深宏樹/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
プロトタイプ政策研究所メンバーの羽深宏樹先生はAIなどの最先端デジタル技術に関するルール作りや政策提言に邁進されています。その原点はスタンフォード大留学。これまでの法律家としての考え方を覆される経験をされ、アジャイルガバナンスの取り組みを深められます。弁護士でありながら京都大学特任教授、企業CEOを務める羽深先生のこれまでに迫りました。

2024/3/29
政策提言の障壁を下げ、社会を変える存在に【瀧俊雄/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
設立当初からのプロトタイプ政策研究所メンバーである瀧俊雄さんは、金融システムの観点から社会課題に取り組まれています。良い意味で「こんな恐ろしい団体ない」とプロトタイプ政策研究所を評する瀧さんに、その理由や今後の政策提言、研究所の展望を伺いました。

2024/2/28
【座談会レポート】イノベーションの舞台裏。 落合孝文×小泉誠×宮田洋輔が描く新プロジェクト
今回の座談会では、プロトタイプ政策研究所の3人のメンバーがこれまでの研究やプロジェクトの振り返りを通じて、今後の方向性や新たなテーマについて議論しました。

2024/1/26
柔軟に社会課題の議論ができる日本へ【クロサカタツヤ/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
通信・データ分野の専門家としてプロトタイプ政策研究所の設立当初から参加しているクロサカタツヤさん。政策提言を行う研究所はトライアンドエラーがもっとあっても良いと「プロトタイプ」の言葉を提案してくださいました。そんなクロサカさんに政策立案やプロトタイプ政策研究所に対する想いを伺います。

2023/12/28
2023年全体会合の報告
2023年も終わりを迎えようとしています。今年も各分野で活躍したプロトタイプ政策研究所の専門家たちが知識と洞察を共有し、未来へのビジョンを描くために一堂に集結しました。

2023/10/18
日本も民間から政策提言を!【宮田洋輔/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
「企業を含め、民間から政策提言するのが当たり前の社会になってほしい」と言うのはプロトタイプ政策研究所創立当初からの研究会メンバー宮田洋輔さん。ロビイングのコンサルティング会社の代表取締役も担う宮田さんが日本の政策提言の現状について語ります。

2023/10/17
これからのテレビ放送と放送制度はどうあるべきなのか ~放送における経営、番組編成、フェイクニュース、市場競争、そして制度設計についての座談会~
総務省「デジタル時代における放送制度の在り方に関する検討会」の構成員らによって、改めて現状の整理や論点の明確化のために座談会を開きました。

2023/9/25
立場を超えて政策を議論し提言できる組織がプロトタイプ政策研究所【小泉誠/プロトタイプ政策研究所メンバーインタビュー】
プロトタイプ政策研究所創立メンバーの小泉誠さんにプロトタイプ政策研究所の立ち上げ秘話を伺いました。様々な立場を超えて社会課題に対して議論し、政策提言にまとめる研究所の意義や今度の展望を語っています。